シーツの海

 

緩く白いその海に 絶望と私は一つとなり 沈む

そこには 夜風は当然のこと 月明かりさえ届かない

 

朽ちてゆく精神 と 醜い身体

 

2018.7.2 (月) 21:42

幸福は日々に溶け 絶望は身体を蝕む

 

どれだけ強い力で握りしめていようとも

いつの間にか 幸福は指の間からすり抜け

煙草の煙ように 掴み所なく 手からこぼれ去る

 

 

反対に 絶望は 手の内で増殖し

手掌の皮膚から じわじわと身体を侵食する

 

手から侵食した絶望は 網膜にまで達し

気づけば どこを向いても絶望がそこにいる

 

すれば 私はなす術なく シーツの海に沈む

白く緩いその海に 私は身を委ねる

 

 

暗く沈滞した海底で

私は海水よりもしょっぱい涙を流す

ベールに包まれた精神

憂いを帯びた夜

成人達は酒気を帯びる

 

5月11日(金) 19:09

外面の醜汚に不満を抱いたまま 街に出る

 

空虚な淋しき 生の悩みと

精神的な沈鬱な性情が

夜の街を歩く私を苦しめる

 

誰一人として私を知る者はいない

そんな街を歩く心地良さと同じくらいに

この街を歩く人々のことについて

私は何1つ知らないのだと虚しくなる

 

孤独と寂寥に襲われた私は

どうしようもなくなり ホテルに帰った

 

チェックイン時の紙には嘘の住所を書いた

 

317号室  部屋に入り ベッドに横になると

この街のことについて何も知らないくせに

知った気になっていた自分が恥ずかしくなった

Zestien jaar oud

 

16歳

 

4月28日(土) 23:03

制服は いずれ 私を捨てる

若さの証明に 私は捨てられるのだ

 

乙女チックであることも

夢見がちであることも

許されなくなってしまう

 

レースは私の肌を透かさなくなり フリルに嫌われ

リボンはただの紐となり 私の首を絞める

 

 

私は 何にもなれなかった

女の子であるうちに何かになりたかった

 

でも バーチャルネットアイドル にすらなれなかった

 

 

そんな無様で不恰好な私を 君は笑う

私が ベッドに横たわり 涙で頬を濡らす瞬間も

君は煌めき 私を影とする

 

 

終わらそうよ もう懲り懲り

 

 

少女

 


私の化けの皮を剥がさないで頂戴


綻びかけている精神を 泣いて搔き集める

 

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ブスを隠すためうわべを飾る

 

ちょっとはマシになった気で 家を出て 電車に乗る

 

けれど 家で飾ったうわべは 春の風に攫われてしまった


名前も知らない人に ブスな子ね なんて思われたくない

 

昨日も 明日も 先週も 来週も 去年も 来年も

私は 終わりにすることばかり考えている

 

鏡に映る自分の顔はちっとも可愛くない

 

 

泣きながら今日が終わるのはなんとなく悲しい

ラブコールを送って

 

母親から性の匂いを感じる


少女(Maagd)

 

4.12(木) 16:38
気持ちは沈み 身体が宙を舞う
街を歩く女の子たちがキラキラと輝き
私は徐々に退色していく

 

ねぇ、ずっと女の子でいさせて


今日も5日前と同じように
顔のことでぐちゃぐちゃになった

私の人生にエンドロールを流してよ
もう全て終わりにしちゃいたいの

 

面白いことも言えなくて
つまらない女の子に成り下がる

惹かれる人の真似っ子するけど
元々 才のある人には敵いっこない

 

好きなミュージシャンのブログを読んでは
“いつか才に溺れてしまえ” なんて妬む

 

dood (死)

 

生理は不順(不純)で

精神は繊維化して散り散りになった

 

3月2◯日(日) 午前0時

今日が何日なのかも分からない

 

私の人生に神様は登場しない

神様なんてくそくらえ

人間を救うのは神様なんかじゃないのよ

 

醜い肉体から魂を解き放ちたい

身体から精神を剥ぎ取ってしまいたい

 

私を殺してくれる人へ

早く迎えに来て下さい。

私は首を長くして貴方を待ってます。

真夜中の少女より

 

追伸

死体は貴方の好きにしていいわ

魂の飛んだ肉体になんて興味ないもの

犯したって煮て食べたってお風呂で飼ったっていいのよ

 

 

なんてどんなに殺してと嘆いたって

誰も私を迎えに来てはくれないのよね

残酷屋さんね

dreamy (春)

 

夢幻(無限)

 

2018年3月2日23:29

 

私は2年前の春

親友(ここでは仮にA子とする)と縁を切った 

 

A子は可愛かった

特に泣いている姿はエフェメラルで

思わず「可愛いなぁ」と言ってしまうほどに

 

A子は皆んなの一番で

私はいつだってA子の次だった

 

同級生たちは

私がA子の一番の友達であるがゆえに

私と友達で”いてくれる”のだった

 

そのことが悔しく辛かった 

 

私は一度で良いから皆んなの一番になってみたかった

A子に対して嫉妬心を抱いた

 

私が一番になる方法

それは A子の真似をすること だった

 

皆んなの一番な彼女を真似すれば、

いつか私も一番になれるんじゃないか

そう思った

 

だから私は必死でA子の真似をした

身長と声のトーン以外は全て真似をした

 

でもそれは間違っていた

 

A子にはそれが耐えられなかった

A子は自分と私が類似していくことが苦痛だった

そして徐々にA子は私の存在が煙たくなっていったのだ

 

A子が このこと を確信したとき

 

私たちの縁は切れた

 

東京からの転校生に「双子なの?」と聞かれた私達はもうそこにはいなかった

 

そして今、

ずっとA子の真似をし続けてきた私は、自分の感情を決めることさえ出来ない

誰かの肯定がなければ私は行動することが出来ないのだ